Q1【審美】
口元に魅力がなくて思いっきり笑うことができません。
ストレスも溜まります。きれいな口元条件とはどういうものでしょう。

A
歯の審美は、歯牙だけの問題ではなく歯、歯肉、口元、歯列、そして顔貌等形態と機能の調和した状態をつくりあげることで完成されます。特に顔面の下半分を構成する唇と歯のバランスは、もっとも審美性を判断するのに理解しやすい部分でしょう。それがスマイルラインのゴールデンプロポーションなのです。
外見のみならず、発音・会話など機能的な部分にも大きく関わるものです。
具体的に言いますと、微笑した時の上の歯が並んで接点する点(コンタクトポイント)の高さが微笑時の下の唇ラインと並行になり、犬歯と犬歯の距離が鼻の幅に一致し口角の距離に対して0.6倍になるのが調和のとれた状態なのです。
先程述べましたが、歯の審美というと歯牙そのものだけにとらわれがちですが、特に歯の大きさ、形、形態、及び配列を決定する大きな要素として歯肉(歯ぐき)の審美が重要です。
笑うとリップライン(上口唇線)が高く上がり、歯肉が著しく露出する患者さんでは特に問題になります。歯をきれいに、そして美しい口元を演出するためには歯の形を作りかえるだけでなく、歯肉の形、色、唇、歯の色など、トータルな健康状態をつくりあげて維持しなければなりません。
大きな虫歯があったり、歯周病がひどくなっている状態では、その目標は達成されません。噛み合わせが悪い場合や歯列不正がある場合も口元の審美性の大きな障害になります。そのような場合は、まずそれらを治療することから始める必要があります。

審美とは、ある種概念的なものであり、しかし、それは誰の目にも明らかなものです。見る人の感性によって種々様々であり、それだけに各個人に調和した固有の形態、口元、ひいては顔貌を創造しなくてはならないという難しい問題があります。しかし、それらの要素を、一つずつ解決していくことで、きっと満足のいく結果が得られると思います。