手前味噌ですが、最近の矯正器具は、セラミックスや透明な素材を使ったりしているので、本当に目立たなくなりました。このような素材の場合、街中を歩いていても、矯正器具のプロだから「この人は矯正器具を入れているな」とわかりますが、一般の人ではほとんどわからないと思います。鏡の前で自分の口元を眺めると、距離が近いので器具が結構気になるものです。でも、ちょっと鏡から離れて見ると、意外と目立たないものです。日常生活ではそんなに近い距離で接することはあまりありませんから大丈夫です。
 あまり気になるようでしたら、プラケットとワイヤーを留めるゴムの色をピンクやグリーンなどにして、ファッションのひとつとして楽しんでみるのもよいでしょう。
 ドクターと患者さんでは、当然ながら矯正に対する考え方が異なります。おおむね、ドクターは「噛み合わせ」を、患者さんは「見た目の美しい歯並び」を第一に考えます。耐久性やドクターの操作性ではメタルが優れていますが、見えることを意識する患者さんはセラミックスやプラスチック素材を求めます。ですから、自分の望む歯のイメージをドクターに的確に伝え、メリット、デメリットを十二分に話し合うことが大切です。

 現在、歯列矯正の手法はほとんど確立されといってもいいでしょう。今後はそれに改良が加えられるマイナーチェンジが主流で、大きな変革はあまりないと思います。そのため、矯正器具は患者さんの安全性や快適性はもちろん、見えにくい素材やファッション性などを追求していくでしょう。と同時に、耐久性や操作性など、ドクターニーズへの対応もより深くなっていくでしょう。
 矯正はお金がかかるというイメージがあります。日本では一般的にトータルで100万円ほどかかると言われています。よく、アメリカでは3,000〜4,000ドルで、日本は高すぎるという話を聞きますが、アメリカの物価を考えるとほぼ同じくらいの金銭感覚でしょう。例えば、矯正が3年かかるとした場合、高額医療費控除を適用すれば、月当たり2〜3万円程度になります。矯正で得られるキレイな口元や健康、予防など、さまざまなメリットを考えると、けっして高い金額ではないのではないでしょうか。いずれにせよ、キレイな口元になりたいという自覚をしっかり持って、ドクターの指示をきちんと守ることが大切です。我々も、皆様のお役に立てるような器具の開発・輸入に、今後も努力していきたいと思っています。安心して、矯正に取り組んでみてください。